某中小企業で「ひとりIT係」を務めることになった私が、お世話になっているツールを5つ、ご紹介。
AirTable
Airtable(エアテーブル)は、ブラウザで利用できるデータベースで、ネットでは、「ノーコードのクラウドデータベース」というふうに紹介されています。私のような人間がひとりで頑張っている中小企業としては、維持費もかかるオンプレミスなサーバーは避けたい、というのが本音です。また、あまりユニークなものも使いたくない。私の勤務先にも、昔、あるベンダーさんに作ってもらったデータベースがあります。今となっては、あまり使われておらず、内容的にはデータをエクセルで閲覧するか、GoogleのSpreadseetで共有できれば十分じゃないの?というようなものなのですが、CSVで書き出すことができず、中に蓄積されたデータが、人質のようになってしまっています。サーバーもクライアントPCも老朽化しているので、じゃあ、刷新しましょうか、ということで、見積をいただくと、これまた、身代金のような数字が並んでいて、途方にくれてしまうのです。
話がそれてしまいましたが、Airtableには、上記のような問題をクリアしてくれる可能性があります。
- 表形式のデータベースとスプレッドシートの機能を組み合わせた、直感的に使えるツール。表示形式も変更可能。
- データベースを共有し同時に複数のユーザーによる編集が可能。(厳密な排他制御機能は持たないが、変更がリアルタイムで反映されるので、社内だけでの使用などであれば、問題はないと思う)
- 共有に当たっては、フィールド単位でACL的な編集制限ができる。
- CSVのみならず、エクセルのデータもそのまま読み込めるので、移行するのも簡単
- データは、CSV形式でエクスポートできるので、データのバックアップが可能。データが人質になってしまう心配もない。
- データ件数1,000件までであれば、無料で利用可能。
- 日本語化されていないが、海外では、Netflixなど大手IT企業にも導入されているメジャー感のあるツールで、消滅してしまう心配はなさそう。
データベース化したいものがあるけど、予算が・・・、とお悩みのIt担当者さん、試しに1,000件未満のデータを読み込ませて無料試用してみてはいかがですか?私は使い始めて、まだ1ヶ月程度ですが、使えば使うほど、良さが見えてきて、虜になりつつあります。
Deep Instinct
Deep Instinctは、深層学習技術を利用して、マルウェアや未知のサイバー攻撃からPCやスマホなどのデバイスを保護します。通常のアンチウイルスソフトウェアやファイアウォールとは異なり、既知の脅威に対するシグネチャベースの検出手法ではなく、機械学習と予測分析によって新たな脅威を検知し、被害が生じる前にブロックすることができます。乱暴なたとえですが、指名手配書を見て犯人を捕まえるのではなく、ベテラン刑事がカンで悪いやつを捕まえる、というイメージ。だから、指名手配される前のマルウェアをキャッチできるし、オフラインでも機能する、というアドバンテージがあります。販売代理店の方の話によると、国内でもすでに700社に導入されているとのこと。(2023年5月現在)
WordPress
言わずと知れた、もはやインフラのひとつと言っても過言ではない、サイト制作ツール、WordPress。
私の場合は、社内向けは、もちろん、社外向けの、しかし、わざわざ外注するほどでもない簡単なサイトを作る必要がある場合、WordPressのお世話になっている。その他にも自分用に会社の各営業拠点のネットワーク環境や電話番号、責任者の名前、最寄りの駅などをブログ形式でまとめるのに使っている。あくまでも自分用の日記のような使い方で、まさにブログである。管理しなければいけない営業拠点が20以上あるので、細かいところまで憶えきれるものではない。いまや私の必須のツールとなっている。言うまでもなく、スマホでも見られるので、現場に向かう途中の電車の中でもチェックできるので、便利。
TeamViewer
TeamViewerは、リモートデスクトップソフトウェアおよびリモートサポートツールです。他のコンピューターやモバイルデバイスにアクセスし、遠隔地から操作やサポートを行うことができます。あるベンダーさんが勤務先のサーバーのメンテに使っているのを見て、(遠隔メンテ中でしたが)あれこれ教えてもらい、使ってみることにしました。類似のソフトはいろいろありますが、相手の環境を選ばないこと、セキュリティについて十分な配慮がなされていることなどが評価されているツールです。半年ほど無料版で試用、安定性も確認できたため、今年正式に導入しました。ネットワークさえ繋がっていれば、多少のトラブルはこれで解決できるようになり、現場に駆けつける頻度がだいぶ減りました。ありがたいツールです。
Speedometer
我が勤務先の場合、多少古くなったPCでも使える間は使います。そしてPCの性能をチェックするときに使っているのが、こちら。有名なブラウザーベンチマークテスト。Windows PCの性能チェックというと、CPU-Zが定番だと思いますが、私の場合は、こちらをメインに使っています。なぜかというと
- インストールする必要がない。Speedometerのサイトを開いてスタートボタンをクリックするだけで、測定できる
- 私の勤務先でのPC使用状況を見ると、グループウェア、データベース、いずれもクラウド利用のウェブアプリを使ってお仕事をしている。したがって、ウェブブラウザでのJavaScriptの実行速度が一番重要な性能の指標であると言えるから。
このSpeedometerで、80以上の数値が出れば、速くはないけど、まだ使えるでしょ、と判断しています。
以上、私が日常、お世話になっているツール5選でした。