今回だけ乗り切れればいい!という方におすすめの動画編集ソフトは
さて、ナレーション録り、撮影、説明用の画像など、素材が揃ったら、いよいよ編集です。
編集ソフトについては、これも検索すると色々出てくると思います。
定番のソフトは、Adobe Premiere ですね。Mac、Win、どちらでも利用可能ですが、月額3,828円かかります。年間プランだと月額換算で2,728円になりますが、途中解約できません※。今回だけ乗り切れればいい!という方に私がお薦めするのは、Davinci Resolve というソフトです。映像業界では昔から有名な業務用編集ソフトですが、5年ほど前に無料版が出ました。無料版でも有料版と機能的にほとんど変わらず、商用利用についての制限もありません。Mac,Win、どちらもOKです。Premiereに対して唯一、残念な点は、字幕の縦書きができないことです。そのため、字幕の入力欄のところで1文字ずつ改行して、無理やり縦書きにするという裏技を使うことになります。(それでも映像の字幕って、文字数もすくないので、なんとかなります)また、Premiereほどではありませんが、参考書も複数、出てきております。※2022年10月30日現在の情報です。
動画編集ソフトの基礎知識
いきなり業務用ソフトを使うなんて、とビビる初心者の方でも、これを読んでおいていただくと、最初がかなり楽になると思います。動画編集ソフトにおける作業の基本は、タイムライン上に素材を並べて切ったりつないだりする、それだけのものです。その際、いちいち素材を探していると面倒なので、一つのフォルダに素材をまとめておきます。編集ソフトには、そのフォルダをブラウズする機能があります。素材のフォルダを編集ソフトの方で読み込ませてやれば、ブラウザからタイムライン上にドラッグ&ドロップで並べて行くだけです。(画面はDavinci Resolve のもの)
画像と音声は、タイムライン上にレイヤー状態で重ねることも可能です。こうした基本的な機能は、初級者向けのものから業務用のものまで、大差ないと思います。
編集ソフトで、ナレーションに合わせて映像を載せていく
今回の作業のイメージとしては、タイムラインにまず、ナレーションの音声ファイルを配置(または動画を配置して、映像を「オフ」に)、それに合わせて映像を載せていく、という感じです。映像は素材から使いたい部分だけを抜いて使う、というのが、基本の作業です。細かい操作方法は、使用するソフトによって違いますが、タイムライン上で映像をカットするツールは、たいていカミソリのアイコンになっています。これは、手作業でフィルムを編集していた頃の名残でしょうね。うれしいのは、フィルムと違って、失敗してもやりなおせることです。また素材の方で「イン点」(その映像を使い始める点)と「アウト点」(その映像の終わり)を決めてからタイムラインに取り込むこともできます。
テロップを入れる
字幕には人物のすべてのセリフを入れる必要はありません。(そんなことしても多分、読んでもらえません)それよりも、話の内容のポイントだけ、明示してあげる方が効果的です。字幕は日本語の場合、1秒あたり4文字程度、また一行あたり16〜17文字で2行まで、というのが読みやすさの限界という説もありますので、割り切っていきましょう。また、我々が制作したときの話になりますが、インタビュー部分は、画面右側に縦書きで質問内容を表示させたまま、回答内容は、ポイントだけ、画面下の部分に横書きで、というスタイルにしました。
当たり障りのないBGMを購入して入れる
低予算、手作り感を良しとするも、BGMまったくなしで映像を見続けるというのは、なかなか苦痛です。うちの場合は、Shutterstockというストックフォトのサイトで購入しました。「corporate」と「simple」「smooth」といったキーワードで検索してみるとそれらしい楽曲が見つかりました。あくまでBGMなので、あまり主張しない曲を選びました。
また、ナレーションは、プロに頼んでしまうという手もあります。前職で映像制作に関わったときは、「声の達人」というナレーション屋さんに依頼しました。ここの料金は納期によって変わります。納期に余裕を持たせると安くやってもらえます。3分程度の動画であれば、1週間の納期で¥20,000でお釣りが来ます。社員の声で録ったナレーションを「仮ナレ」として、最後にプロの音声で置き換えてもらうのです。この方法であれば、できた動画をそのまま送って、ナレーション部分を録り直してもらうだけなので、発注もかんたんです。
YouTube用に書き出して終わり
編集作業の最終部分は、実際にPCなどで再生できるよう、ムービーのファイルとして書き出す、という作業です。ここで、前編でもお伝えしたように、1080i (1920×1080)のフレームサイズで、.mp4形式で保存します。最近の映像編集ソフトであれば、「YouTube用に保存」というメニューがどこかに有るはずです。「YouTube用に保存」で、大抵の用途において問題ないと思います。保存できたら、これまで制作に関わっていない、先入観のない社員に見せて感想を聞いてみましょう。上司にも見せてオッケーが出たら、公開です。YouTubeが一般的ですが、Vimeoという動画配信サービスもありますね。Vimeoの方が、パスワードで制限をかけることができるので、求人に応募してきた人にだけ見せたい、という場合は、Vimeoの方がおすすめです。以上、低予算ムービー内製についてでした。ではまた。