ブラザーのカラーレーザープリンター HL-L3230CDW
HL-L3230CDWは、ブラザーのSOHO、家庭用カラーレーザープリンター。購入して1ヶ月程度。画質評価用の画像を作って、写真をプリントしたときの画質の差を複数メーカーのプリンタで比較すると面白いのではないかと思い、さっそく、このHL-L3230CDWでやってみた。インクジェットプリンタであれば、写真用紙を使うことによって、かつての印画紙相当の画質が得られるのは、ご承知の通り。それをあえて、レーザープリンターでやってみようという企画。便利さや経済性でレーザープリンターを購入したいが、年賀状や、レポートで画像も使うので、写真の画質も気になる、という方には、有用な情報になるはずだ。
評価用に作った画像で、写真画質をテストした
カラーチャートで画質を評価するのは、難しい。そこで、評価用に画像を1枚、撮影して作った。これをプリンターで出力し、そのプリントをスキャンして再びデータ化し、元の画像と比較する。元の画像は、プリントと比較しやすくするため※、PhotoshopでいったんCMYKモードに変換、それを再びRGBモードに戻してここに掲載している。
※プリンターはCMYKで色表現する。蛍光色などRGBでしか表示できない色があると比較が難しくなるため、いったんCMYKの色空間に。一方、ウェブサイトはCMYK画像を掲載できないので、RGBに戻す必要があった。
元の画像データはこちら。ハガキサイズ(100x150mm / 240ppi)の画像をA4サイズの中央に配置したもの。
HL-L3230CDWのデフォルト設定でA4普通紙にプリント、それをスキャナーで取り込み、余白をカットしたもの。
評価
「写真」としてはさすがに、キレイ、とは言い難い出力結果。年賀状には、ちょっとつらいかもしれない。しかし、本体価格は、¥25,000前後である(2023年秋)。ビジネス文書やレポートの出力がほとんどで、写真は、たまに説明用で挿入する程度、といった使い方であれば、HL-L3230CDWも選択肢としてアリだろう。
色の再現性は、少し濃い目に出ているせいか、悪くない印象。また、ガメラの目がかろうじて見えているので、デティール再現も最低限は確保、と言える。しかし、グラデーションの汚さは弁解の余地がない。これでは人物の肌の表現も期待できない。人物写真の出力が多いという方は不満を感じそうだ。
比較テストとしては、安直な方法なので、あくまで目安として見てほしいが、写真出力の性能やメーカーごとに異なるであろう画像再現性の傾向について、参考になると思う。