【実例】ギガらくWi-Fi 導入後のトラブル

ネットワーク

ギガらくWi-Fiを導入した店舗などの現場から、「Wi-Fiがつながらない!」という連絡が来たら?

まず、どのような不具合が起きているのか、「つながらない」と言っても、いろいろある。以下のどれに当てはるのか、確認したい。

1.すべてのデバイスが全く繋がらない
2.デバイス1台だけつながらない
3.一部のPC(スマホ)だけつながらないのか?
4.つながりにくい、あるいは「すごく遅い」

開店前に不具合に気がついたものの、バタバタしていて、連絡してくるスタッフも混乱している場合がある。落ち着いて状況を確認してもらう必要がある。

すべてのデバイスが全く繋がらない場合

すべてのデバイスが全く繋がらない場合で、PCやスマホ側にSSIDが表示されないのであれば、APに異常があるはずだ。下の写真の赤丸部分に、LEDのインジケーターがあるので、これが何色か現場にいる人に確認してもらおう。グリーンなら正常。ブルーは、1台以上のデバイスが接続している状態。消灯していたら、電源を確認したほうが良い。赤であれば、AP自体がネットワークに接続できていない状態を表す。再起動で直る場合もある。APにはスイッチがないので、電源(あるいはLAN)のケーブルを抜いて再起動する。

LEDの色LEDの意味対策
ブルーAPが正常で、1台以上のデバイスがWi-Fiを利用中AP側に問題はない
グリーンAPは正常。接続しているデバイスが無い。パスワードの間違いで接続できていない場合もグリーン表示になるので、要確認
AP自体がネットワークに接続できていないLANケーブルなどの接続を確認
再起動で直る場合もある
直らなければ、サポートに電話
消灯電源が入っていない電源(ACアダプター、PoEハブなど)を確認。解決しなければ、サポートに電話

1台だけつながらない場合

たまにあるのが、うっかりゲスト用のSSIDで接続していました、というケース。そのため、プリンターとかファイルサーバーなど、スタッフ用のネットワークでしか使えない機器にアクセスできず、慌てて連絡してきたというもの。状況説明に「ネットは見られます」という言葉があればコレ。

暗号化方式の規格が違う!

ノートPCなどのデバイスが、WPA3(通信の暗号化規格)に対応していない場合だ。サポートセンターの説明によると、ギガらくWi-FiのAPは、まず最初にWPA3で接続しようとし、相手のデバイスがWPA3に対応していない場合は、一世代前の規格、WPA2で接続しようとするらしいのだが、その際にうまく接続できない場合があるらしい。その場合の解決策は、WPA3の使用を止めてWPA2のみにすることで、ギガらくWi-Fiのサポートセンターに依頼すればそれも可能。ただし、安全性も一世代前のレベルに低下することになるので、判断としては悩ましいところ。

一部のPCのみ接続が不安定、という場合

APを設置した時点でそのような傾向があったら、それはAPの位置を見直す必要がありそうだ。また、
NTTの担当者によると、時間帯により調子が悪くなる、ということはあるそうで、原因の一つは、近隣のWi-Fiの電波による干渉なのだそうだ。APの設置場所が近隣の電波干渉を受けやすい場所で、接続が不安定になる、という可能性は頭に入れておいたほうが良さそう。

つながりにくい、あるいは「すごく遅い」その1

PCやスマホの位置を移動して改善するようであれば、APの位置の問題かと思われる。また、一度あった例として、ギガらくWi-Fiのサポートセンターから、APの電力不足、という指摘を受けたことがあった。ギガらくWi-Fiで使用するCISCO Meraki のAPが必要とする電力は、約30W(機種により異なる)なので、PoEハブから給電する場合は、PoEハブのスペックも要チェックである。

つながりにくい、あるいは「すごく遅い」その2

すごく遅い場合も、「つながりにくい」と感じるものだ。ウェブアプリで仕事をする場合、最低でも30Mbps以上でないと、厳しいと思う。(もちろんウェブアプリの種類や個人差もあるので、あくまで目安)ブラウザでSPEEDTESTと検索すると、ネットのスピードを測定するツールが複数見つかるので、それらを利用すると良い。また、普段から「正常値」を把握しておくこともお勧めしたい。

管理サイトから稼働状況をチェックできる

ユーザーがアクセスできる管理画面は、あくまで稼働状況を見ることができるだけ。しかし、現場からの連絡内容と照らし合わせれば、ネットワークの異常なのか、デバイスの問題なのか、切り分ける際の判断材料にはなるだろう。

サポートへ電話する

解決しなかったら、サポートセンターに電話する。その際、光回線のID(CAF番号)を聞かれることがあるので、請求書などで確認しておきたい。光コラボ(NTT以外の光回線)の場合は、COWで始まるギガらくWi-FiのIDがある。設置時に教えてくれるはずなので、かならず控えておこう。わからなくても致命的ではないが、使用者の確認で時間がかかる場合がある。

ギガらくWi-Fiのサポートセンターの電話番号は下記の通り。

0120-101-052年中無休 9時-21時

また、オプション契約として、訪問修理オプションというのがある。上記の電話番号とは別に、契約者専用のフリーダイヤルが用意されており、24時間オペレータが受付してくれる。この専用フリーダイヤルには、これまで数回、電話しているが、ほとんど待たされない。使用者の確認が済めば、すぐにリモートでAPの状態を調べてくれるので、悩んでいるより電話してしまった方が早いと思う。訪問修理オプションは、料金も安価(月額税込 ¥550)なので、おすすめ。訪問修理オプションに加入しない場合、修理はセンドバック方式になる。APの交換作業は自分でやらなければならない。

追記 2024年5月のトラブル

今月、ギガらくWi-Fiのトラブルが2件あったので、追記。
1:Wi-FiがPCによって、つながったり、つながらなかったり、不安定な状況に。サポートセンター(上述の24時間対応オプション契約者用)に電話。例によって、1分以内にオペレーターにつながる。デバイスによって接続できたりするのは、これも前述のように、暗号化方式が原因ではないか、という担当者のご意見で、WPA2への変更に同意。これにより復旧。その後、2週間ほど経過したが、問題なし。
2:2件目は、ある朝、突然、すべてのデバイスが接続できなくなったらしい。(現場の説明なので、多少の曖昧さあり)これも同じくオプション契約者の専用番号に電話。遠隔から接続状況を確認後、「突然、かつ全デバイスすべて接続が切れている」という状況なので、APのエラーだろうと担当者は推測。再起動の提案があり、同意。それにより復旧。今回もサポートの電話はすぐつながった。CSに電話をかけてから、再起動で復旧するまで、3分以内で済んだと思う。

まとめ:ルーターやAPの不調は、再起動で直ることが多い。今月の件もその一例だが、では、現場に指示して簡単に再起動させられるかというと、そうでもない。ケーブル引っこ抜けばいいんだよ、といっても、天井などの高所に付いていたりするAPを、不慣れなスタッフが落として壊す不安もある。PoEハブの電源を切れ、といっても、「どの箱か、わかんないよー」と言われる。そういうわけで、ギガらくのCSによる迅速な対応は、やはり、ありがたい、と再確認することとなった。(ちなみにこのブログ、今のところ、NTTからは広告料いただいていませんので、念の為w)